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症例No |
001 |
診断 |
僧帽弁閉鎖不全症 NYHA class V ISACHC class Va |
種類 |
犬 |
年齢 |
8 |
診療科目 |
循環器科 |
症状 |
2ヶ月前から咳がひどい。食欲も落ちてきている。 |
検査 |
心臓超音波検査 胸部レントゲン検査 血液検査 血圧測定 |
結果 |
心臓超音波検査では、拡大した左心房と収縮力の低下した左心室が確認された。僧帽弁逆流速度は5.92m/sであり左室流入波形E波は1.5m/s、A波は0.8m/sでいずれも上昇していた。 TDI(組織ドプラー)によるE/E'は15.4と心室拡張不全が示された。 胸部レントゲン検査ではCTR=75%、VHS=12.4で心臓の拡大が見られた。肺静脈の拡張と肺門部を中心とする間質パターンが確認された。 |
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担当医コメント |
今回の症例では、他院ですでにフォルテコールの内服を始めていたとのことでしたが、いままで検査をしたことが無く、心臓病の病態の把握には検査が必要であることから超音波検査、レントゲン検査を行いました。結果として、僧帽弁閉鎖不全症の末期のステージであることがわかり、強心剤であるピモベンダン0.3mg/kg1日2回と利尿剤(トラセミド0.2mg/kg1日2回)に加えてフォルテコールを処方し、1週間後再診としました。 再診では、食欲元気ともに回復し、咳もかなり減ったとのことでしたが、まだ咳が残っているということから、1週間だけ気管支拡張剤(ネオフィリン)を処方したところ、咳は消失し、その後、気管支拡張剤無しでも咳は激減したとのことでした。 |
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