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症例No |
009 |
診断 |
僧帽弁閉鎖不全症 三尖弁閉鎖不全症 腹水貯留 NYHA classV ISACHC U |
種類 |
犬 |
年齢 |
13 |
診療科目 |
循環器科 |
症状 |
お腹が張っている。食欲が落ちてきている。咳をする。 |
検査 |
心臓超音波検査、腹部超音波検査、腹水除去処置 |
結果 |
腹水はTP3.0、比重1.015の変性性漏出液で、700ml抜去(体重6.5kg→5.8kg)。腹部超音波検査では肝臓のび慢性高エコー像と肝静脈の高度うっ血が確認された。心臓超音波検査では、僧帽弁逆流と三尖弁逆流、左室内径短縮率は61.0%で十分な収縮は保たれているものの、E/E'は18.96と重度の拡張不全が示唆された。 |
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担当医コメント |
ベナゼプリル0.5mg/kg1日1回、ピモベンダン0.2mg/kg、トラセミド0.2mg/kg、硝酸イソソルビド1.2mg/kgを1日2回で治療を開始。週に1回の腹水除去が必要であったため、肺高血圧の治療のためアムロジピン0.13mg/kg、ベラプロストナトリウム2μg/kgを1日2回追加投与を開始。現在は1週間で100mlほどの貯留にまで減少し、良好にコントロールしています。右心不全の腹水コントロールは大変苦慮するのですが、カルシウムチャネルブロッカーとプロスタサイクリンが大変効果的だった1例でした。右心不全の治療としてはこのほかにもシルデナフィルも用いられますが、高価であるため、使用が制限されてしまいます。 |
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