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DB: 症例検討会ページ
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作成日:2011/07/20 23:24:32 JST最終更新日:2012/01/17 11:56:59 JST
症例No 002 診断 シュウ酸カルシウム結石(腎臓・膀胱)
脂質代謝異常症
種類
年齢 12 診療科目 腎泌尿器科 症状 膀胱炎症状(頻尿・血尿)を繰り返しており、処方食を食べているが、治らない。
検査 血液検査、腹部超音波検査、レントゲン検査、リポテスト(脂質代謝検査)
結果 腹部超音波検査では膀胱内および左右腎臓に結石が確認された。胆嚢内には胆泥貯留と肝臓は脂肪肝が疑われたため、コレステロール・中性脂肪を測定したところ数値が高く、リポテストを実施した。結果、LDLの高値が見られた。膀胱切開にて結石を摘出し、分析したところシュウ酸カルシウム結石と確認され、脂質代謝障害に伴う膀胱結石と胆泥貯留、高脂血症と判断した。
治療は、胆泥排出のため利胆剤と脂質代謝障害の改善のため、クリノフィブラート製剤の内服、低脂肪食への食事の変更を行った。
左右腎臓に存在する結石については特に臨床症状を示していないため、無処置とした。
画像 画像
担当医コメント 脂質代謝障害に伴うシュウ酸カルシウム結石は、ここ数年で急激に増えてきている犬猫に良く見られる病気です。原因については、現段階ではしっかりと判明しているわけでないのですが、当院では脂質代謝障害に伴う疾患と位置づけ、食事療法、薬物療法を行って良好な成績を修めています。リポテストは、悪玉コレステロール(LDL)と善玉コレステロール(HDL)の分布を調べる検査ですが、シュウ酸カルシウムを持つワンちゃんの場合はLDLの軽度の上昇がみられることが特徴です。現在、術後6ヶ月経過していますが、腎臓の結石サイズは変わらず、新たな結石も発生せず、かつ治療を始めてから徐々にダイエットもできているとのことで順調に経過しています。

   

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