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(★)(ラテンアメリカといえば、政情不安、経済的混乱、暴力･無秩序といったネガティブな側面が想起される。実際にこの地域の諸国が対応を迫られている問題は多岐にわたり、深刻さを増しているものも多い。しかし、同地域が和平、民主主義、貧困削減、人権保護、多様性の尊重、環境保全など、今日｢地球規模の課題｣と称される諸問題に真摯に向き合い、ときに先駆的な挑戦を試みていることはあまり知られていない。その果敢な取り組みとダイナミズムを知ることは、日本に暮らす私たちが示唆的な何かに気づき、自らのあり方を振り返るきっかけになるのではないか。本書はこのような問題意識にもとづいている。／ ▼目次／ ●序章〜地球規模課題とラテンアメリカ(畑恵子、浦部浩之)／ ●第１章[核軍縮･核兵器廃絶]〜非核兵器地帯の創設と世界の軍縮への貢献(浦部浩之)／ ●第２章[環境保全･エネルギー]〜地球環境政治におけるラテンアメリカの役割(世界に発信する二十一世紀の持続可能な開発)(舛方周一郎)／ ●第３章[市民社会･社会運動]〜草の根から世界を変える(ブラジルの社会運動と世界社会フォーラムにみる国際的連帯)(田村梨花)／ ●第４章[LGBTの権利保障]〜セクシュアリティの多様性をめぐるラテンアメリカ社会の変容(畑恵子)／ ●第５章[先住民の取り組み]〜グローバル世界を生きる先住民(権利回復から自己表象へ)(新木秀和)／ ●第６章[教育開発]〜教育の拡充と平等化を目指す就学支援の取り組み(格差是正と質保証へ向けて)(牛田千鶴)／ ●第７章[貧困と社会保障]〜貧困問題への取り組み(条件付き現金給与プログラムの成果と課題)(宇佐美耕一)／ ●第８章[宗教と社会活動]〜貧しい人々のための優先的選択(社会問題に取り組むアルゼンチンのカトリック教会)(渡部奈々)／ ●第９章[真実･正義･記憶･和解]〜移行期正義の取り組みとグローバルな課題(過去とどう向き合い、将来を構築していくのか)(杉山知子)／ ●第１０章[紛争と平和]〜対話による和平の模索(数々の和平プロセスを経験するコロンビアの事例から)(千代勇一)／ ●第１１章[被害者家族の連帯]〜石を動かし、国を動かす(メキシコ麻薬戦争の行方不明者を探す女性たちのたたかい)(山本昭代)／ ●第１２章[国際的な地域間協力]〜域内協力を軸とするラテンアメリカの南南協力と南南外交(子安昭子)／ ●第１３章[政治体制と経済発展]〜民主主義と資本主義との複雑な関係(ラテンアメリカの経験に学ぶ)(出岡直也)) |
BASE de DATOS, Biblioteca del Centro Cultural de la Embajada de Japon
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